猿沢池

猿沢池 万物の生命をいつくしみ、捕らえられた生き物を野に放つ興福寺の儀式「放生会」を行うため天平21年(749年)に人工的に作られた。『澄まず・濁らず・出ず・入らず・蛙はわかず・藻は生えず・魚が七分に水三分』との七不思議が伝えられるが、実際は五十二段横より取水口、菩提川側に放水口が見られる。2017年に18年振りに行われた水抜き調査では在来のクサガメ・イシガメが減少しているのに対し外来種のミドリガメ等が急増しており生態系の乱れが心配されている。南都八景にも数えられる名勝だが近年は観光客によるゴミ問題が深刻化している。